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【論文紹介】ストレッチングの実施方法(間欠的 or 持続的)がドロップジャンプパフォーマンスに与える影響

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Acute Effects of Stretching Routines with and without Rest Intervals between Sets in the Bounce Drop Jump Performance

Paulo Henrique Marchetti, Enrico Gori Soares, Fernando Henrique Domingues Oliveira Silva, Priscyla Silva Monteiro Nardi, Érica Paes Serpa, Willy Andrade Gomes, Brad J. Schoenfeld
International Journal of Sports Science
2015;  5(1): 39-43
doi:10.5923/j.sports.20150501.07

 

研究目的

間欠的なスタティックストレッチングと持続的なスタティックストレッチングがジャンプパフォーマンスに与える影響を調査したデータは見当たらない。そこで、本研究の目的は間欠的および持続的なスタティックストレッチングがドロップジャンプパフォーマンスに与える影響を調査することを目的とした。
 

方法

アクティブな14名(20±2歳)
すべての被験者は少なくとも1年はスクワットとジャンプエクササイズを含むレジスタンストレーニングを定期的に行っている者とした。
 

実験手順
(1)簡単なウォームアップ(ジャンプ動作)
(2)事前評価(ROMおよび片脚ドロップジャンプ)
(3)スタティックストレッチング(間欠的or持続的)
(4)すぐに事後評価(ROMおよび片脚ドロップジャンプ)

実施したスタティックストレッチング 
膝関節伸展位にて下腿部後面を他動的に伸張
 
伸張時間
間欠的 1分×6セット(セット間20秒)
持続的 6分間連続伸張
 
強 度
最大伸張感のポイントを100%としたときの70~90%で伸張
 

結 果

 

 

ROMは両群において増加した。
片脚ドロップジャンプのスコアは両群で低下した(図1枚目)。なお、持続的ストレッチング群のみ接地時間が増加していた(図2枚目)。
 
 

個人的感想

この報告一本だけでは、現場での活用法を決定することはできませんが、強度とトータル伸張時間を揃えた場合でも、実施方法が間欠的か持続的かで、パフォーマンスに与える影響は異なる可能性が示されたことになります。今回の研究では、接地時間の増加という形で、その可能性が提示されました。
 
考察内でも触れられていますが、ストレッチ-ショートニングサイクルの観点から、接地時間はジャンプパフォーマンスに影響を与える重要な要素のひとつです。筋のスティフネスが低下すると、接地時間が長くなる可能性が考えられますが、先行研究においては、持続的よりも間欠的ストレッチングの方が筋のスティフネスを低下させたと報告されています[1,2]。このことを考えると、間欠的の方が接地時間が長くなると推測できます。しかし、これは本研究において持続的ストレッチング群のみ接地時間が増加したという結果と相反するものです。
そのため、現場での応用についての見解を示すためには、もう少しエビデンスが蓄積されるのを待つ必要がありそうです。
 
 

参考文献

 
[1]McNair, P.J., et al., Stretching at the ankle joint: viscoelastic responses to holds and continuous passive motion. Medicine and Science in Sports and Exercise, 2001. 33: p. 354-358.
 
[2]Nordez, A., et al., Acute changes in hamstrings musculoarticular dissipative properties induced by cyclic and static stretching. International Journal of Sports Medicine. , 2007. 29: p. 414-418.